ドラえもん百科

「ドラえもん百科」1巻をメルカリで入手した。昭和54年発売の本。全2巻。コロコロコミックで「アカンベー」(まくらのようなキャラクターの漫画だったと記憶してる)などを連載してた方倉陽二氏の作品。小学生のころに持っていて繰り返し読んでいた。ドラえもんの単行本より読んだのではないか。

ドラえもん自体、今考えてみると実際なにが面白いのか明確にはわからない。ドラえもんの造形は見慣れていない人にとってさほど可愛くもないし、のび太も魅力的なキャラではない。主人公たちの人間関係もいささか不自然だ。

ドラえもんを知ったのは、近所に住んでいた幼馴染の女の子(一個年上だったか)が単行本を持っていて、「これを知らないのはモグリだ」と言って勧めてきたのが最初だ。「モグリ」という単語を確かに言っていたと思う。(7~8歳の女の子の使う言葉だったのかどうか、今思うとそれも興味深いのだが。変わった子ではあった。今どうしているのだろう)

当時僕が読んでいたマンガといえば「小学一年生」などのいわば幼児向けのものであったり、見ていたアニメもゲッターロボとかグレンダイザーなどのロボットものだった。だから「単行本のマンガ」はサイズも小さいし、字も小さいし、「大人のもの」に感じられた。
最初は正直面白いとは思えなかった。だがいつの間にか自分で新刊を買う(買ってもらう)ようになった。ドラえもんに惹かれた理由は、ドラえもんとのび太の友情の話とか、ほのぼのした日常の話とかではなく、「どくさいスイッチ」みたいな子供にとってはちょっと怖い話に興味を持ったからなのだと思う。藤子・F・不二雄のSF短編などを読むと、小さい頃にはじめて読んだドラえもんと重なる。「不思議」で「少し怖い」ような話は、頭の中にずっと残るものなのかもしれない。記憶に残る絵本や昔話でも、そういう話が多いのではないか。

で、ドラえもん百科の話だが、十分にドラえもんが好きになった後に買った。これは少しも不思議ではないし怖い話でもない。当時から今に続く「コロコロコミック」のテイストを存分に盛り込んだようなマンガだ。子供なので、なんとなく絵がいつもと違うなあ、くらいに思って読んでいたと思う。それでも、メルカリでふと見つけて買ってしまうくらいには懐かしさを喚起させるに十分な印象を持った一冊ではあった。
全2巻累計で100万部売れたという。今読むとこの内容で100万部か!と思わずにはいられないが…
ドラえもんは45巻で累計1億部なので、一冊あたりでは本編より売れた計算にはなる。

wikiを見たところ、片倉氏は1997年に亡くなっている。藤子・F・不二雄氏が亡くなった一年後のことだ。享年48歳。

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